【2017年度活動計画】

 師亡きあとの喪失感や会員の高齢化の進行などにより、会員数の減少を避けられない状況ですが、本会設立の基本理念は少しも変わっていません。本会の魅力を一層高めるために、多元誌、ホームページ、外部講師による講演会、内外の史蹟見学、友好団体との連携などの諸活動を質量ともに高めていく必要があります。
 年初より、「秋田孝季集史研究会」の竹田侑子氏と玉川宏両氏に、多元誌上で「東日流語部録が伝える歴史」を語っていただいています。和田家文書の世界は膨大であり、日頃、これに直接触れる機会は少ないと思われます。これを機会に、より多くの皆様が「東日流の歴史」に親しんでいただくことを願っています。
 古田先生が三十数年前に提唱された「関東王国」のその後についての、多元的な古代史研究は必ずしも進展したとはいえません。しかし、最近では、東国における「ヤマトタケル」論考、科野・甲斐方面における九州王朝の痕跡をさぐる研究、多元的な国分寺の解明も進んできました。今年も、地の利を存分に活かしつつ、東国―関東甲信越地方―の多元的古代史探求に取りくんでまいります。